はれときどきくもり

人生晴れた日もあれば曇った日もある。いい時も悪い時も人生を楽しもう。

タスククエスト ー道具にはこだわれー

: 2012年6月22日

第二話

 


photo credit: PAKUTASO
 

町に着いたわたしと幼なじみの彼女は、まず道具屋に入った。
アーレン城から町に向かう道すがら、彼女からペンと手帳の重要性をさんざん聞かされたので、武器屋に行きたい気持ちはぐっと抑えた。
そんなことを言おうものなら、彼女の冷ややかな視線で、道具屋が氷屋になってしまう!
 

「としはどんなペンと手帳が好き?」
彼女は棚に所狭しと並ぶペンと手帳を眺めながら、わたしに尋ねた。
 

「うーん、そうだなあ…。
おっ!この『シゴタノ!手帳術』オススメほぼ日手帳カズ…」
棚に近づこうとすると、突然彼女がわたしの前に割って入り、一本のペンと一冊の手帳を手に取った。
 

満面の笑みで、彼女はわたしにペンと手帳を差し出した。
「としにはこれが似合うわよ!」
 

わたしは彼女から受け取り、手に取ってみた。
両方とも少し小振りだが、確かに手になじむ感じがする。
 

「ふーん、手になじんで使いやすそうだ。」
わたしが素直に感想を口にすると、彼女が得意気に言い放った。
「でしょ!
としは、見た目の割にちまちました字を書くから、ぴったりだと思ったの。」
 

少し気になる言い方だが、あまり細かいことは気にしない性格なので、わたしはかまわず、
「でも、こんなにたくさんあるんだし、もう少し見てみようかな。」
と、キョロキョロしながら言った。
 

そんなわたしを遮るように、彼女は言葉でわたしの前に立ちはだかった。
「としはそれでいいのよ。
ペンと手帳は、自分になじむものがいいの。
だって、使いにくいものだと、使うのが嫌になって、結局使わなくなってしまうでしょ。」
 

そういうものかもしれないな、と考えていると、彼女はわたしが手に取ろうとしていた手帳を取った。
「わたしはこのほぼ日手帳カズンにするわ。
何年も前からのお気に入りなの。」
 

何年も前からのお気に入り?
もしかして、彼女は自分がお気に入りの手帳を買いたいために、わたしを言いくるめたんだろうか?
しかし、あまり細かいことは気にしない性格なので、ペンを握って書き心地を確認することにした。
 

彼女はお気に入りの手帳を抱きしめ、いつの間にかペンを手にして言った。
「じゃあ、これで決まりね。
ちゃんとお金を持ってきた?
わたし今日は50,000プラチナしか持ってないから、いつもみたいに貸せないわよ。」
 

えっ!?50,000スタープ○チナ!スタンドは一人一体のはずでは!?
そんなにいたらゴゴゴゴゴゴでオラオラオラオラだぞ!!
一人で妄想に盛り上がるわたしをよそに、彼女はさっさと道具屋の店主にお金を払っていた。
 

ほぼ日手帳カズンは5,000プラチナらしい。結構いい値段だ。
でも、見た目も書き心地も良さそうだった、とわたしは少し未練を感じた。
しかし、あまり細かいことは…。
 

そのあと、わたしもお金を払い、二人で道具屋を出た。
 

「よし!次はいよいよ武器屋だな!
何にしようかなあ。定番のたけやりか、それともこんぼうか。
少し奮発して銅の剣もいいなあ。」
わたしが剣を振るマネをして張り切っていると、彼女の方から冷気を感じた。
 

身の危険を感じて彼女の方を向くと、顔は笑っているが、目が笑っていない。
わたしは、彼女の視線で氷像になる前に、思い出したことを急いで口にした。
「もちろんその前にあれだよな!
あの、その、あれ!
あ、そうそうチェックリスト!」
 

彼女の視線が、今朝の肌寒い空気くらいに落ち着いたので、わたしはほっと息をついた。
冒険の旅に出る前に、『おお、としよ!死んでしまうとは情けない!』、なんて王様に言われたくないもんな。
 

「そうね。
チェックリストを作ってから、準備をしましょう。
そうすれば、町に来る途中で話してたチェックリストの利点の、【3.頭を使わないから作業が早い】と【4.再現できる】も実感できるわよ。」
彼女は器用にペンをくるくると回しながら言った。
 

「よし、それならあそこの酒場でチェックリストを作ろう!」
酒場に向かって歩き始めたわたしを、彼女の声が引き留めた。
「いいえ。
一旦ここで解散して、一時間後にここに集まることにしましょう。
それまでにちゃんとチェックリストを作っておくのよ。
その後は、それぞれ自分のチェックリストを持って、準備に行くんだからね。」
 

「わざわざそんなことしなくても、今そこの酒場でパパッと作ったらいいのに。
それくらい、コーヒーが冷める前に終わらせてみせるさ。」
わたしはコーヒーを冷ますマネをしながら、一気にまくし立てた。
 

「コーヒーが冷める前にね…。
じゃあ、としはチェックリストができたら、のんびりコーヒーでも飲んでてね。
わたしは一時間後にここに来るわ。」
彼女はそう静かに話して、すたすたと歩いていった。
 

わたしは、彼女の口調が気になった。
そう言えば、昨日彼女にいたずらをした三軒向こうのジャーイという悪ガキが、あんな口調で怒られていたような…。
 

まあ、いい。
細かいことを気にしないわたしは、意気揚々と酒場の扉をくぐった。
 

解説

第二話を読んでくださって、ありがとうございます。
 

さて、今回二人はペンと手帳を購入しました。
幼なじみの彼女が言うように、お気に入りの道具を使うことが、タスク管理に限らず、物事を楽しむコツの一つです。
それは、ペンと手帳だけでなく、iPhoneのアプリやWebサービスでも同様です。
なので、最初から「これだ!」と決めつけず、いろいろと試してみることをオススメします。
 

道具の大切さは、文中にも出てきた『シゴタノ!手帳術』でも紹介されています。
ただの手帳術ではないこの本は、手帳を使わないわたしでも、とても勉強になりました。
人生を豊かにしたい人に、おすすめの一冊です。
 

ところで、
「まだ準備してるの?早く冒険に行こうよ〜。」
というあなたの声が聞こえます。
 

全くその通りですね。
わたしも早く二人を冒険に連れていってあげたいです。
(特に、としは単純なので、冒険で頭がいっぱいですしね。)
 

しかし、外は危険な魔物の蠢く世界です。
しっかりと準備をしていかないと、あっという間にゲームオーバーです。
今しばらく、暖かい目で見守ってあげてください。
 

また、こんないい方法もあるよ、というご意見がありましたら、わたし(@toshi586014)宛にお知らせください。
 

それでは、次回またお会いできることを、楽しみにしています。
 

晴れた日も、曇った日も、素敵な一日をあなたに。
 

 

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